水道水から身を守るためにはウォーターサーバー?浄水器?ペットボトル?

水道水は危険!?

昔、小学校で「金魚を飼う時は、水道水をひなたに数日置いたひなた水を使いましょう。」と習ったと思いますが、実は、蛇口から出る水道水の中で生きられる魚は存在しません。人間が飲んでも無害のはずの水道水でどうして魚が生きられないのでしょうか?それは水道水に含まれる残留塩素が原因なのです。

今、全国各地で「水道水離れ」が進み、生活環境の変化に従って、浄水場の設備では、十分に浄化できなくなってきているのが現状です。
蛇口をひねれば出てくる水道水、しかし実際は生活排水や工場排水などが流れ込んだ汚染の激しい水に、大量に塩素を投入することで消毒処理を行い、一応「飲める水」としてあるだけなのです。その段階で水質基準をかろうじでパスしても貯水槽・水道管の状況により、蛇口から出てくる「水」が安全基準を満たしている保証はないのです。

昨今、発がん性物質のトリハロメタンが問題になりましたが、トリハロメタンは塩素が微生物を分解した際に発生します。今後は今まで以上に塩素による消毒が行われますので、発がん性物質であるトリハロメタンや残留塩素は益々増えるでしょう。

又、昔からの鉛製配水管がまだまだ多く、水に溶けやすい鉛が身体に蓄積され身体に悪影響を及ぼすと言われています。

水に対する認識が変わってきました。ペットボトルのミネラルウォーターが当たり前のようにコンビニで売れるようになり、種類も増え、硬水から軟水までと様々な特徴の「水」が並ぶようになりました。それだけ飲み水の重要性や味に対する認識が高まっている表れでしょう。

塩素による危険

水道水には、多くの残留塩素が含まれています。 この残留塩素は、浄水場での殺菌に使用した塩素や、 水道水が家庭の給水管に入るまでの間に細菌などが繁殖しないようにするための塩素が残ったものです。 この残留塩素が、水道水を安全に保つと同時に、 カラダにとってはとても危険な物質となっているのです。

カサカサ肌の原因

水道水の塩素は、髪や肌のタンパク質を壊し、細胞に大きなダメージを与えます。 肌の保水力や保湿力を低下させ乾燥肌や アトピー性皮膚炎悪化の原因とも言われています。

まずい水の原因

塩素が水中のアンモニアと反応し、カルキ臭となります。 水道水をまずいと感じるのは、このカルキ臭が主な原因です。

ビタミンを壊す原因

水道水で、野菜・米・レバーなどの食品を洗うと、ビタミンの10~30%が損失することが、 星薬科大学の分析で明らかになりました。 塩素が食品の細胞に入り込み、ビタミンを壊すことが原因です。 キャベツの千切りを氷水などにつけるとシャキッとすることは料理のコツとして知られていますが、 この方法だとどんどんビタミンが破壊されていくのです。 また、干し椎茸を戻す際などのつけ置きも、多くのビタミンがなくなってしまうのです 。

トリハロメタンによる危険

トリハロメタンは、浄水場で塩素殺菌を行う際に発生する発ガン性物質です。 水源が汚染されている場合、多くの塩素を投入するので、 それだけ多くのトリハロメタンが発生する可能性が多くなります。 しかし、塩素による消毒が欠かせず、水質の悪化がエスカレートする一方なので、 トリハロメタンを抑えるためには、水を使用する側で対策する必要があります。

発ガン性や流産まで

トリハロメタンは発ガン性物質です。 体に入るだけで中枢神経や腎臓、 肝臓といった器官にも大きなダメージを与えることが分かってきました。 トリハロメタン類の摂取はアトピー性皮膚炎の悪化、 喘息の悪化、集中力の低下、疲労感、イライラなどの症状を引き起こすものです。 また、最近ではトリハロメタンの含まれる水道水を毎日飲んでいると、 流産率が15%もアップすることが分かりました。

トリハロメタンを防ぐには

トリハロメタンを防ぐには、今のところ個人対策をする以外の方法はありません。 トリハロメタンを防ぐ方法は4つ。 「オゾン消毒」「煮沸消毒」「浄水器の使用」「水道水を飲まない」。 まず、オゾン消毒は個人宅で行うのは困難です。 次に煮沸消毒は、沸騰した状態を15~20分続けることで、トリハロメタンはなくなりますが、 手間が掛かります。 したがって、トリハロメタンを手軽に除去し、安全な水を摂取するには、 トリハロメタン除去可能な浄水器を取り付けるか、 水道水を口にせず、安全なミネラルウォーターを利用するかのどちらかしかありません。

沸騰が危険!トリハロメタン除去の誤解

「沸騰させれば大丈夫」が一番危険なのです。 トリハロメタンは、沸騰状態で一番発生しやすい状態となり、 普段の2~3倍の量となります。 15分~20分の沸騰を続けて、やっとトリハロメタンはやっと取り除くことが出来るので、 沸騰してすぐに火を止めるのは、無意味であると同時に、「大変危険」でもあるわけです。

鉛による危険

鉛は、水道水を運ぶ水道管の材料に多く使われていました。 しかし、鉛が溶け出すなどの危険性から現在では使用禁止になっています。 しかし、全国の家庭のうち4件に1件は、未だに鉛管を使用してあります。 すべての鉛管を取り替えるには、大変時間がかかります。 また水道管から各家庭に給水される給水管にも鉛管が使用されていていることが多く 各家庭内の取り替え費用は個人の負担で交換しなくてはいけません 。

鉛が体に入ると

鉛は体に溶けやすく、一度体に入ると、外に出にくい物質です。 少量でも、どんどん溜まっていくのが鉛なのです。 鉛が溜まっていくと、脳炎・痴呆・腎臓障害を起こす原因となり、 他にも不眠・疲労感・頭痛・消化管障害などを引き起こします。 また、一番問題とされているのが、子供の脳への影響で、 学力低下・記憶力低下の原因となります。

鉛を防ぐには

鉛の給水管を使用している場合、 水道水を使用していない時間に滞留水にどんどん鉛が溶け出していきます。 溶け出した量が、 一番厳しいと言われるアメリカの基準値の110倍もの量を超えていたとの報告もあります。 これらのことから、朝一番の水道水は絶対に飲まないように水道局で指導を行っています。 しかし、たとえ 流し水をしたからといって完全に鉛を除去できるわけではありません。 給水管を全て取り替えることが最も有効な手段ではありますが、時間がかかり、 コストもかかるため容易ではありません。 また、浄水器では完全に鉛除去が出来ない場合があります。